トップが動く マイクロワークの創出：有限会社 仁成堂

どのような女性人財を採用されていますか？

ママドラフト会議®以外での話になりますが、仕事の切り出し方が分かり、短時間勤務で募集をかけた結果、栄養管理士を採用しました。

薬局を薬をもらう場所から一番身近で信頼できるヘルスケアに関する相談場所にするために、食事相談に応じる専門スタッフを配置したい。そして、お客様の糖尿病や高血圧などの生活習慣病の食事療法の支援や、高齢者の低栄養の改善などに従事してもらいたい。そういう意図で募集しました。

採用した方の勤務店は、地域柄もあり子供関連の相談が多い薬局でしたので、子どもの低栄養・肥満・離乳食などの相談を受け、子育て女性の強みを活かした業務をされています。 勤務日は、木・金・土の週3日、午前中のみです。長く働いていただきたいので、ご家庭の事情も考慮しつつ、無理のない範囲でお願いしています。

女性人財を雇用する上で工夫されたことはありましたか？

子育て女性は、限られた時間の中で家事や育児をこなすスーパーウーマンだと思っていますので、勤務時間は臨機応変に対応できるよう「勤務時間は応相談」で求人を出し、お互いの希望をすり合わせて満足できる環境を整えました。 一番の工夫は、現在の業務の切り出しを行い、短時間でもできる業務を創り出し、そこを担ってもらうために採用したことですね。

採用前後で女性人財に対するイメージの変化はありましたか？

正直言いますと、このようなご縁もあるのだなと驚きでした。採用できて良かったと思っています。

会社が自社の業務を整理して、小さな塊として切り出せるようにすることは働く側、会社側双方にメリットがあると思います。働く側にとってはライフスタイルに合わせた働き方が可能となり、会社にとっては生産性向上と低コストでの新規事業チャレンジといった２つのメリットが生まれます。

例えば、一つは、今まで正社員がやっていた作業の仕事をマイクロワークとして切り出し、他の方に渡すことで、自身がより生産性の高い仕事に専念できるようになります。短時間勤務の社内意識も変わりますね。

もう一つは、新規事業を短時間勤務の方に任せる事で、低コストでのチャレンジができます。この度採用した方はこのパターンで強みを発揮してくださっています。

残念ながら、ご家庭の事情で退職された方もいらっしゃいますが、デメリットとは思ってい ません。

コロナ禍による働き方の変化はありましたか？

うちは薬局と配食というライフラインを担っている小売業なので、店舗スタッフの働き方に大きな変化はありませんでした。

ただ、管理部門はdropboxをはじめとしたクラウドサービスを積極的に活用し、いつでもテレワークできるよう対応しています。

今どのような人財を募集されていますか？

短時間勤務のマイクロワークも欠かすことのできない重要なものだと考えています。短時間だからこそ成果をあげたいと自信と責任を持って働いてくださる方を募集しています。

これから働きたい女性達への期待メッセージなど教えてください

ズバリ「皆さんが思っている以上に期待していますよ！」ですね。

勤務時間と期待が比例しているわけじゃないんですよ。短時間勤務ですが、チームの一員として欠かすことができない方々なので「短い時間なのに雇ってもらっている」という感覚を持たないで、自信を持って働いてください！

女性人財の採用・活躍にこれからチャレンジしたい企業の方へコメントをお願いします

週40時間勤務だけでなく、週30時間勤務や週10時間勤務など、働くご本人が選べる時代になってくると思います。だからこそ、私たちのような地場の中小企業は、地元の方々から「選ばれる企業」にならないといけないということを意識しています。そして、選ばれることが、そのまま企業の成長に直結しているとも考えています。

子育て女性の働き方に関わらず、マイクロワーク（仕事の切り出し）の作り方を会社に残しておくと、今いる従業員さんの生活環境に変化があった場合にも、働き方を見直すことで長く勤められると思います。