- 従業員数
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978名
- 男女比
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男:女=4:6
- 事業内容
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- 宅配事業
- 店舗事業
- 生活事業(夕食宅配・移動店舗・お買い物サポートカー)
- 共済事業
- 子育てと仕事の両立への配慮
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- 時短勤務有
- 在宅勤務なし
- 病時や学校行事の勤務時間配慮が可能
- パートから正社員へのステップアップ可能
- 委託型の働き方なし
- 単発の仕事有(※年末の店舗での商品受け渡しなど)
- インタビュー担当
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人事・総務 チーフマネジャー 原岡さん
人事教育グループ グループマネジャー 明星さん
子育て女性がどのような条件で活躍されていますか
昨年度はママドラフト会議で出会った女性3名を雇用しました。
1人目は、2月から人事教育グループにて週3日の4時間勤務、2か月経過して週4日の4時間勤務の方です。お子さんが小学3年生になられた頃、長時間勤務への変更を希望されています。勤務時間帯は基本9:30~13:30で、勤務希望日は、お子さんの予定などを調整された上で前週に提出してもらっています。従来は欠員でも正規職員の配属を人事異動で待つばかりであった人事教育グループですが、彼女はママドラフトからの採用という初の試みの中で、私たちの期待を超える戦力となってくれています。いつも笑顔で気持ちの良い挨拶をされ、前向きに頑張る彼女に教わることも多いです。
2人目の方は、共済グループで、2月から週5日の5時間勤務をされています。店舗の共済カウンターという場所で、来店客に保障などについてご案内するのですが、未経験の方でも研修制度が整っていますので、安心して始められます。彼女は前職での経験やファイナンシャルプランナーの資格をいかし活躍されています。
3人目の方は、通勤距離などのご希望からご自宅に近い店舗で、週5日の4時間勤務をされています。
前職経験もあり、ママドラフト会議を経て入協された彼女たちは、幅広い視点を持っておられ、いろいろな気づきを与えてくれます。
ママドラフト会議採用以外の女性職員の話をしますと、かつては結婚、出産で退職する方も多かったですが、現在ではほとんどの方がその後も仕事を続けられています。みんなのお母さんのような60代70代の勤続年数の長いレジェンド級の方もいます。
コープの組合員さんは女性が多く、さまざまな活動でお会いする際に、子育て中の女性職員に温かなお声がけをくださる方もいらっしゃいます。
小さい子供がいても、みんなで助け合いながら柔軟にという風土があります。何か特別な制度があるわけではないですが、トップ自身も子育ての経験から意識が柔軟であり、自然とそのような風土がうまれたのかもしれないですね。
女性人財を雇用する上で工夫されたことはありましたか
女性に限ったことではありませんが、2020年に人事制度を変えました。
正規職員とパートの枠を取り払って働き方を選べ、ライフステージに応じて働き方も変えられる制度になりました。さまざまな事情があっても、いろんな人が働きやすくなりました。
- ホワイトステージ・・・20時間以上30時間未満 地域限定・事業所限定
- ブルーステージ・・・30時間以上 自宅から50キロ範囲以内の異動あり
- オレンジステージ・・・40時間、県内どこでも異動あり、管理職候補(新卒採用はこの枠)
- レッドステージ・・・管理職
このように区分されています。
時短勤務もありますが、ステージを選ぶことによってお子さんが小さい時期の勤務地・時間などを選択でき、成長後はステージを変更するなど行き来も可能となっています。 また、弊生協には人事評価があるため、面談して業務計画や目標、勤務について意見交換の場も設けています。
子育て女性を採用して良かったこと、他の社員への影響など、良い変化はありましたか
子育て中の女性は、生活者のプロフェッショナルであると思っています。時間に追われるお母さんだからこそ、いかに効率よく無駄なく最大の効果を出すか、という感覚が自然と備わっており、自分のペースではどうしようもないことが起こっても、柔軟な対応ができておられます。待っている子どもさんがいるから、時間意識が高いですね。そこが生産性や利益に繋がるのだと思います。
家族がいらして子育て中という状況をリスクに思われるかもしれませんが、実は最強の強みだと思っています。
能力的なことを言いますと、前職や子育ての総合的な経験で、電話対応ひとつとっても即戦力となっています。意識や能力が高い方が入られることで、他の職員へおのずといい影響・刺激が与えられ、職場が活性化しているように思います。
これから働きたい女性達へのメッセージをお願いします
特別な資格がなくても、ご自身が子育てなどで培った調整力などさまざまな力を活かし、活躍できると思います。
企業側もこの仕事はこうじゃないといけないという固定概念があると思いますが、柔軟に、これならお任せできるかもしれないと発想を変えてみるのもいいかもしれません。細分化してみると、思ったよりもいろんな仕事があり、全てを任せるのが難しくても、組み合わせ方を変えることで、新たな仕事の切り出しができると思います。
企業も変化していきますので、これから働きたいと思われているみなさんも、柔軟にチャレンジしてみてください。
ママドラフト会議®に参加されたきっかけを教えてください。
人口構造をみると今のままでは働き手がいなくなるという危機感はあったのですが、最初、ママドラフト会議のお話をいただいたときには、こちらの求める求人層とママドラフト会議の参加女性の希望が合わないのではないかという先入観があり、無理だと思っていました。
役員の勧めもあり参加したキックオフセミナーで他企業の方から「切り出し」というフレーズを聞き、固定概念にとらわれず、できることから伝えてみようとママドラフト会議に参加しました。
キックオフセミナーで、発想の転換のきっかけをいただきました。
先行き不透明なコロナ禍の時代に柔軟に対応できる(時間は柔軟ではないですが)子育て中の女性は、実は時代に合っているのではないかと思っています。 成功事例ができ、弊生協内でもさまざまな部署から「ママドラフト会議からの採用を」という声が上がるようになりました。今年もぜひよろしくお願いします。
取材後記
ママドラフト会議参加女性たちは、ブランク期間を弱みだと思っています。私も同じく思っており、だからこそ講座を経て不安解消をしていくのですが、チーフマネジャー原岡様がブランクは逆に強みだとおっしゃいました。
就活準備講座であるリステッププログラムも含め「復帰へのアジャスト(調整・調節)期間」だともおっしゃいました。
ブランクのある女性たちも前職を辞める頃には何らかの価値観に染まっていたはず。しかし、アジャスト(調整・調節)することで、新たな職場に行っても共に働きやすいと思ってもらえる存在に進化している。何かしらの制限をもって復帰されるからこそ、高い意識を持って仕事に向かう、みなさんがアジャストしていますね!とのエールをいただきました。
また、チーフマネジャーとマネジャーの息の合った掛け合いとチームワークの良さから、グループ全体のチームワークも感じることができました。 この度は、貴重なお時間をいただきましてありがとうございました。