[ 座談会番外編 ]Re:Stepプログラムを支援した女性たち

結婚や出産・介護などに伴い、仕事や生活環境が大きく変わる女性たち。 不安や迷いの多い女性の就労や子育にしっかりとよりそうメンター的な役割として、ライフワークコンシェルジュが、伴走支援を行いました。

今回の座談会では、リステッププログラムでどのように寄り添い、ママドラフト会議🄬に向けてどのような伴走支援を行ったのか。気持ちが揺れ動きながらも少しずつ確実に前進していった女性たちを一番近くでみていたライフワークコンシェルジュの声を聞いてみました。(2021.3月)

ライフワークコンシェルジュ(伴走支援者)

今年度伴走支援をした13人のライフワークコンシェルジュです。

年中の女の子の
お子さんを持つ 
細川さん
小4、小1の女の子と年中男の子の
お子さんを持つ
藤田さん
小6,小3の女の子の
お子さんを持つ
白澤さん
小3、小1の男の子の
お子さんを持つ
山根さん
年少の男の子の
お子さんを持つ
井上さん
小1の男の子と年少の女の子の
お子さんを持つ
佐々木さん
中1の女の子の
お子さんを持つ
和田さん
大学1年の女子と小5の男女の
双子を持つ
藤井さん
小1の男の子の
お子さんを持つ
柿沼さん
年長の男の子の
お子さんを持つ
佐藤さん
小6の女の子の
お子さんを持つ
中村さん
中1と小4の男の子の
双子を持つ
石田さん
3人の
お子さんを持つ
白石さん

1.どんな気持ちでライフワークコンシェルジュとして伴走していましたか?

中村

私は、少し先にデビューした働く先輩ママとして、これから一歩を踏み出そうとする参加女性に寄り添ってサポートしたいと思っていました。私個人のことなのですが、入園のタイミングで働こうと漠然と思っていて、ちょうどそのときに良いタイミングやきっかけがあって(社会に)踏み出せたので、そのきっかけが大事だと思っています。

白澤

マザーズコーチングスクール(※)認定講師もしているのですが、常日頃から「どんな結果になったとしても、参加者の方々がご自分の可能性に期待ができて前向きに動き出せたらいいな」という気持ちでコーチングしています。ですので、このライフワークコンシェルジュも同じ気持ちで伴走していました。例えば、面接の結果が不採用だったとしても、チャレンジしたことが花丸!なんです。
※ママのためのコミュニケーションプログラム

山根

これまでの(仕事や子育ての)経験から、いくら自分の想いを伝えても相手が納得できないことには一歩も踏み出せないと感じています。それを逆に捉えると、納得できたうえで始めたことは揺るぎない土台があると思うので、参加者自身が自信をもって選択できるような伴走支援を心掛けてきました。ご自分で考えるのが難しい場合は、いくつか選択肢を提示して選んでもらうなどの工夫もしてみました。とにかく自信をつけていただくためにどうすれば良いかを考えながら伴走していました。

藤田

私も山根さんの考え方と似ています。決断するのはご本人なので、こちらから指示したり引っ張ったりするのではなく、背中を押す感じで伴走していました。私が担当した参加者は、皆さんとても前向きだったので「それいいね!」と目標に向かって一緒に進むことができて、私自身とても楽しかったです。あとは、相談内容が企業情報の詳細やメールの文面についてなどが多かったので、スタッフと連携して正しい情報提供を心掛けていました。

佐々木

私にできるかな?という想いでスタートしましたが、同じママとしての立ち位置からサポートさせていただきました。「ずっとそばで見ているよ」というスタンスで寄り添うことと必要以上に介入しないことを心掛けました。藤田さんや山根さんと同じように、参加者の決定権を奪わないことに重きをおいてご自身が納得して社会復帰してほしいと思っていました。

柿沼

私は1期生としてママドラフト会議🄬に参加した時に伴走してもらった経験を活かしながら女性たちの良いところに着目して、そこを丁寧にお伝えすることを心掛けました。

井上

柿沼さんと同じく私も1期生でママドラフト会議🄬に参加しました。そのときに人生観が変わって、沸々としていた毎日から抜け出すことができました!今回は、その恩返しがしたいという思いで伴走支援を行っていました。

藤井

私は「参加者自身のことを知りたい」という想いで伴走していました。(学生時代のことなど)色んな話をお聞きしたので、ママ友には話せない内容を話せてスッキリしたという方もおられました。何度も話を伺っていくうちに信頼関係を結ぶことができて、私自身の視野もとても広がりました。それと、申し込みの段階でとても勇気が必要だったと思うので“参加してくれてありがとう”の気持ちでいっぱいで伴走しました。

石田

私が担当した女性は、双子ママやお子様に育てにくさを感じるママ、転勤族、3兄弟…と自分と共通している女性が多かったので、常に共感しながら自然と寄り添うことができました。藤井さんと同じく「相手のことを知りたいな」と思いましたし、特に双子ママは(私の経験から)昼夜逆転になるので、夜中だとしても時間を気にしないでメールしてきていいよ、とお伝えしました。もし私が寝ていても気付かないだけなので!笑
就活の不安よりも子育ての不安が大きい女性が多かったので、ママドラフト会議🄬に参加するために現状をどうすれば良いか、の相談が多かったですね。

和田

参加者の方が困ったときに、自分の経験を伝えて支援してきました。もちろん、私の経験がすべてではありませんが参加者の方が壁にぶつかったときに過去の私の経験をお伝えすることで、何かしらお役に立てればいいな、という想いで伴走支援しました。

白石

リステッププログラムに参加して「いい経験したな。参加して良かった。」と思える時間づくりを心掛けるとともに、ライフワークコンシェルジュという存在が負担にならないように寄り添いました。

細川

「私なんて…」と思いながらも踏み出された一歩を絶対に無駄にしてほしくない!この素晴らしい女性人財の存在をより多くの企業に知っていただきたい!という気持ちで伴走していました。

佐藤

参加女性のモチベーションが下がらないように、心が折れないように伴走していました。あとはとにかく想像です。“このまま企業との交渉に入ったときに困らないか”“急に面接になったときに足りないところはないか”など、とにかく想像しました。企業側は業務の合間をぬって面接の時間を作ってくださるのでその時間をお互いに有益なものにしたかったです。その時のために何をすれば良いかを考えながら伴走支援していました。

2.ライフワークコンシェルジュとしてママドラフト会議🄬に参加していかがでしたか?

藤井

5~6年前からママドラフト会議🄬を山口で開催したいと思っていて、今回無事に2回目の山口開催を行うことができたので、とにかく実現できたことと、参加女性から喜びの声をたくさんいただけたのが嬉しいです。
ライフワークコンシェルジュの皆さんはご苦労も多かったはずなのに、今こうして前向きな言葉を伝えてくれてありがたいです。参加女性の未来のために一緒に伴走支援してくれて感謝の気持ちでいっぱいです。

井上

コロナ渦でたくさんのイベントが中止されるなか、感染症対策を徹底してのママドラフト会議🄬でした。参加女性43人と参加企業55社のソーシャルディスタンスを保ちながらも交流をスムーズに行うために、会場を分けたりリアル参加とオンライン参加を可能にしたりしました。不手際もあったと思いますが、この社会情勢のなかライフワークコンシェルジュとスタッフ連携のもと、ママドラフト会議🄬を成功させることができてこの上ない達成感がありました。

藤田

自分ひとりでは思いもしなかったことに触れることができたので良かったです!参加女性の色々な考え方を学ぶことができて人生勉強になりました。もしも私が参加者の立場だったら、悩んだときにすぐ聞ける人(ライフワークコンシェルジュ)がいるのがとても良いと思いました。

柿沼

希望する仕事ややりたいことが明確になっていく参加女性をみて、たくましさを感じました。伴走支援していく過程が自分のことを見つめ直す機会にもなりました。

白澤

こんなすごい事業なかなかないですよね!スタッフ全員が現役ママで、そのママが行政を動かして、企業を動かして、そして働きたいママを具体的に手厚く支援していく。その過程に参加できてすごく感動しました。私も含めて周囲は看護師の友人が多く、辞めたくても辞める勇気がない人が多いです。ですので、働きたくても働けない人に出会ったのが初めてでした。私は医療のことしか知らなかったので、参加女性の色々挑戦したい気持ちに出会えて視野が広がりました。

山根

私は昨年ママドラフト会議®1期生として参加しました。そして今年、ライフワークコンシェルジュとして参加してみて、「裏でこんなにサポートしてもらえるのならもっと真面目に考えて参加すれば良かった!」と反省しました。参加女性と接することで(私の)やりたい仕事を改めて確認できましたし、自分のニーズがあることも嬉しかったです。それと、最近は元気のない企業も多いと思っていたのですが、ママドラフト会議🄬の参加企業は、女性人財に対する考え方が前向きで、雇用に向けて柔軟に対応されていて感動しました。元気に頑張る企業を知ることができて嬉しかったです。

中村

参加女性、企業、スタッフのそれぞれの想いを感じてたくさんのパワーをもらいました。また、色んな人と接することで自分の固定概念が覆されましたし視野がとても広がりました。子育て支援センターに勤めているので、そろそろ仕事を始めたいママに、「ママのためのこんな就活もあるよ!」って伝えていきたいですね。

石田

ほとんどの参加女性が「私なんて…」と自信をなくした状態から始まったのですが、リステッププログラムを経て少しずつ自信を取り戻しながら前進されて、ママドラフト会議🄬やその先の未来に向けて頑張っている姿を一番近くで見ることができたのが良かったです。その姿が私の自信にも繋がりました。

和田

ママドラフト会議🄬は、もともと働く意欲の高い女性が企業にプレゼンテーションする場だと思っていました。でもこの度ライフワークコンシェルジュとして参加してみると、実際には働くことに不安を抱える女性がほとんどで、その参加女性に対してきめ細かな伴走支援が必要だということを初めて知りました。その支援方法もリステッププログラムの内容が充実していて、ライフワークコンシェルジュとスタッフが連携し、全力でサポートしていることにも驚きました。3ヶ月のリステッププログラムで学びを深めて自信を取り戻せたからママドラフト会議🄬当日に輝く女性になれるのだと知れたことが良かったです。参加女性の内側からの自信が眩しかったですね。それに関わることができて幸せです。自分自身の学びと成長の場でした。

白石

リステッププログラム開始当初は、どの程度の距離感で寄り添えば良いか戸惑いがありました。ですが、参加女性と交流を深めていくと、とても気さくでお会いするのが楽しかったです。参加女性からのパワーに私の方が勇気づけられました。この女性人財とその人材を最大限に活かしてくださる企業との出会いで、今後の山口県は盛り上がっていけると確信しました。

佐々木

参加女性の気持ちや見た目の変化を間近で見ることがとても楽しかったです。来年度もどんな参加者に出会えるのか今からとても楽しみにしています。来年度のリステッププログラムはママドラフト会議🄬の認知度とともに自分自身も成長できる気がして仕方ない、そんな期待感でいっぱいです。

佐藤

リステッププログラムに参加されたものの、途中で「やっぱり辞めたい」と言われていた参加女性がやる気になられて、職務経歴書の書き方や面接の服装、ヘアスタイルなど前向きに考え始められたときが嬉しかったです。とても楽しそうに取り組まれていたので、そのときに「伴走して良かった」と心から安堵しました。また、このリステッププログラムは参加女性の成長だけでなく、私自身が成長できる場でもあるのでこれからも一緒に前に進めたら嬉しいです。

細川

今回参加された2期生から、第1回目のママドラフト会議🄬から気になっていました!と言われたときに、認知度が高まっている気がしてワクワクしました。さらに、参加女性から「参加して良かった!」との声をたくさん聞けたことが嬉しくて感謝の気持ちでいっぱいです!こちらこそありがとうございました!

3.ライフワークコンシェルジュをやってみて変化したことはありますか?

山根

ここ数年はほとんどテレワークだったのですが、久しぶりに仲間と仕事をし、その楽しさに『チームっていいな!』と思いました。
カラー診断、ビジネスでのおしゃれの楽しみ方など、コンシェルジュ仲間からいろいろな情報を教えてもらって、毎日の生活が以前より明るくなりました。

藤田

参加女性と同じ目線なのですが、(ダブルワークなどの)新しい働き方があることを知ることができました。やりたい仕事が二つあるのなら両方に挑戦してみる!まずはスモールステップでスタートして、自分のライフスタイルに合わせて仕事を選んでいくことができる、という新しい発見ができました。

中村

藤田さんと同じように、働き方に捉われなくていいのだな、と思いました。これまでは企業側の雇用条件に合わせて働くのが当たり前だと思っていましたが、企業と女性の話し合いにより、企業側が女性に歩み寄った働き方を提示してくださることが驚きでした。

白石

企業側が母親という立場をよく理解されていて、(参加女性が)働ける時間を考えてくださっていることが凄いと思いました。私自身、子どもが小さい頃にフリーペーパーで求人情報を見ては(条件が合わず)働くことを諦めていたことを思い出しました。今、女性にとって良い条件で短時間の仕事があることが羨ましいです。それは企業側の努力の賜物で、その企業の努力に感激して見習いたいことばかりで心が動かされました。

柿沼

人の可能性って無限大だな、と思うと同時に「人とのつながりの大切さ」を再認識するきっかけになりました。“個”の力には限界があるかもしれません。でも、ほんの一歩踏み出すことでそこに寄り添い、力を貸してくれる存在が必ず現れます。そうすると予想外の明るい未来が待っている!と思いました。成果はすぐに表れないかもしれません。数年かけて目標達成するくらいの気持ちでスロースタートすることの大切さも学びました。

4.【雑談】こんなことが大変だった!

藤井

とにかくコロナ対策!安心して参加してもらえるために、ハイブリッド形式で対応したことなども大変でした。

藤田

大変だったことというか、これでいいのかな?と思うことがあったので、その人にとってあの助言でよかったかな?とか言葉選びが間違ってなかったかな?とか。働く=一つの企業じゃない。新しい働き方が発見できた。

和田

周南に住んでいるので移動が大変だった。近くだったらもっとできることがあったな、とちょっと心残り。

白澤

私は下関在住なので、コンシェルジュ会議や伴走支援もオンラインや電話で対応することが多かったです。遠方のため会議では自分だけZOOMで参加したり、ちょっと寂しかった。

中村

ZOOMで相談対応をすることもあったのですが、参加者のお子さんの寝かしつけなどのタイミングを見ながら、お話する時間を調整するのが難しかったですね。

不安や迷いの多い女性の就労や子育てにしっかりと寄り添う、あっとの認定資格「ライフワークコンシェルジュ」もみな子育て中の女性たちでした。

そんな彼女たちは、メンターという役割でリステッププログラムに参加する女性たちの子育てやしごととの迷い、新しい一歩への不安に寄り添ました。メンターという存在がいることで、参加女性たちが自信をもって次の一歩を踏み出すことができたことはもちろんですが、メンターも伴走支援することで、自らを見つめなおす機会になり、さらに成長することができたようです。

今回の取材は新山口駅前にある、エミリアさんのご協力で開催しました。周りはオフィス街ですが、館内は自然豊かで木に囲まれた素敵な空間でした!

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